飲茶と百万ドルの夜景 (香港)

 
 私たちの旅の第一カ国目の国、香港はもともとくにおくん(夫)の行きたがっていた国だった。でも、行くとなればいろいろ楽しみなことが出てくるもの。女性だったら、まず買い物が頭に浮かぶところだけど、今回はそんな余裕はない。そこで、おいしい飲茶を食べることと百万ドルの夜景をみることを楽しみに、香港に到着した。
 宿のおじさんに聞いたところ、飲茶はお昼の時間を外すとずいぶん安く食べられるらしい。出発時の成田での一騒動(詳しくは、第一話「僕たち出国できないの」を見てね)があって、昨日深夜香港に到着しぐったり疲れていた私たち、今日の出発はお昼過ぎだった。飲茶が安くなるまであと2時間。おなかが空いたのをぐっと堪え、香港の町をふらつくことにした。
 香港はとても多民族な都市だなと感じた。特に私たちの宿のあるチムサアチョイには、インド人と思われる人達をたくさん見かけた。両替をしにチョンキンマンションに行ってみたが、怪しい感じはまったくなかった。両替率はやはり入り口の店が極端に悪い。更にやけにレートがいいなと思うと、他の店とBUYとSELLを逆に書いているところもあった。私たちはまんまとこの手に引っかかってしまった。他の店よりレートが良すぎるところも要注意である。
 街は日本のマツキヨのようなドラックストアやブランドショップもあれば、よーくできた偽ブランドや笑っちゃうくらいあからさまなコピー商品まであらゆるものが売っている。
 そんな街中を歩いていると、あっという間に2時間が過ぎた。おじさんに教えてもらった飲茶のお店に行ってみるとすでに午後2時だというのにたくさんの人でにぎわっていた。席に座ってメニューを見るが全然安くない。「安くなってないよね〜」と話していると、ウェイターのお兄さんが一枚の青い紙を持ってきてくれた。四文字熟語がずらりと並んだ様なこの紙、これこそがお買い得飲茶のメニューだった。品数こそ少ないものの、正規の値段の1/4くらいで食べられる。二人でニヤリと顔を見合わせ、四文字熟語の解読にかかった。ところどころに「蝦」とか「蒸」とかの文字があり、それを頼りに注文した。2人で5品、お腹いっぱい大満足の飲茶だった。香港の人たちは飲茶を食べる前、茶碗や湯のみをすべてボールのお湯で温めてから食べていた。ここもやはり中国、食に対する意気込みを感じた瞬間でもあった。
 夕方になりいよいよ夜景を見に行こうと、ビクトリアピークへと向かった。行きは地下鉄のセントラル駅から二階建てバスに乗り込んだ。暗くなり始めあちらこちらでネオンが輝き始めた街の中を、バスの二階一番前の席から眺めていると、夜景への期待も高まってくる。山を登り始めると、カーブごとに夜景がチラチラ見えて更にワクワク。山頂に到着しピークタワーのテラスに出ると、眼下に百万ドルの夜景が広がった。香港島の高層ビルにはいろいろ工夫を凝らして夜景をさらに楽しませてくれているものもあり、その向こうには九龍島も見えている。山頂まで上がってきた甲斐があったと思わせてくれるすばらしさだった。ピークトラムの駅の少し先にも展望台があり、ここからの眺めが一番良かったかと思う。
 ひとしきり夜景で興奮しまくった私たちは、ピークトラムで山を下り、スターフェリーで九龍島へ戻ることにした。このスターフェリーからの眺めもまたすばらしい。昼間のスターフェリーも良いのだが、夜はまた格別だった。そして、チムサアチョイの海岸からの香港島の眺めここも是非見ておくべきだろう。ビクトリアピークに負けず劣らずすばらしかった。香港の夜景はまさに百万ドルの夜景だった。
 旧正月直前の1/17〜は香港島で花火が上がったらしい。う〜ん、見たかった。

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